アストロノート
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“秋のひとつ星”「フォーマルハウト」

まだ若干2億歳の若き恒星「フォーマルハウト」。

地球からの距離も25光年と比較的近く、そのまわりには塵が周回し惑星が生まれている可能性も。

秋の夜長に一人ぼっちの星を探してみよう。

部屋の写真


秋のひとつ星

部屋の写真

秋の南東の夜空にぽつんと輝く星が“秋のひとつ星”として知られる“みなみのうお座”の「フォーマルハウト」。 これは秋の星座唯一の1等星で近くに明るい星がないので比較的見つけやすい星となっています。


みなみのうお座

居室の写真

この星座地図には様々な恒星が表示されていますが、この中ではフォーマルハウトだけが唯一の1等星となります。 夏の大三角やこれから昇って来る「冬のダイヤモンド」などは明るい1等星がいくつもあります。これに比べてひっそりとしていて、 フォーマルハウトはなんだか取り残されたような星にも見えます。 それでも賑やかな季節を静かにつなぐ“秋のひとつ星”も大事な役者のひとりのような気もします。


星の意味は「魚の口」

リビングの写真

フォーマルハウトは「魚の口」という意味で、みずがめ座から流れてきた水を逆さに魚が飲んでいるかたちです。

フォーマルハウトは地球からわずか25光年(238兆km)という比較的近い星です。太陽系のもっとも外側にある惑星の海王星までの距離は43億kmなので、 フォーマルハウトはその55万倍の距離があります。ちなみに1977年に打ち上げられたボイジャー1号は現在243億kmのかなたを飛行中です。 ここまで47年掛かっているので、単純計算でこのペースでフォーマルハウトまで飛行すると46万年も掛かります。 つまりそこにはあるけど、絶対と言っていいほど到達不可能な世界となります。

フォーマルハウトはまだ2億歳程度の若い恒星で、現在周りの塵が集まり始めて惑星を作っています。 氷も混じっているので地球型の惑星が誕生するかもしれない。また、太陽の年齢が46億歳なのでこれに比べるとまだ幼児のような若い星となります。


>「フォーマルハウト」の紹介動画
>「フォーマルハウト」の解説サイト1
>「フォーマルハウト」の解説サイト2